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Webブラウザベースの情報共有

〜Webブラウザを利用した作業現場の情報の一元管理〜

Webブラウザをクライアント端末にした情報共有システム

Webブラウザを端末としたデータベースシステムは、特に海外などの遠隔地などからのアクセスや、モバイル環境を利用する場合などに便利である。Webブラウザは4D Server に対する専用のアプリケーションではないため、4D Clientとまったく同様の機能を利用できるわけではないが、データの入力、表示、検索などの基本的な処理であれば、十分にビジネスに利用できる。

長い歴史のあるMacintoshの専門店であり、周辺機器販売やビジネス用のオリジナルソフト開発を手がけているコンピュータランド和歌山(和歌山県和歌山市)は、そのようなWebブラウザを利用した情報共有のニーズに応えるためにシステム開発に4th Dimensionを利用した。

簡単な操作性と遠隔地からのアクセスのニーズ

多くの場合、海外に事業を広げる企業ユーザが求めるシステムとはどのようなものであろうか。コンピュータランド和歌山のユーザが必要としたシステムは、第一に海外からでも情報にアクセスが可能なことであり、また、30人程度で情報を共有できることが条件であった。管理する情報はタスク(仕事、業務)である。さまざまなタスクで生じる各作業の進捗状況を管理するシステムが必要とされた。

次に必要とされたことは、簡単な操作が可能なシステムであった。多くの市販ソフトウェアの場合、その機能の多さから操作マニュアルも厚くすべての機能を使いこなすための時間が必要とされる場合があるが、必要とされる機能のみを簡単に扱うことが求められた。

「TASK STAR」のシンプルな機能

和歌山コンピュータランドの「TASK STAR」はタスク管理をWebブラウザをクライアント端末として利用できるシステムである。

タスクの進捗状況(受領、進行中、終了)をシンプルに管理できる。しかしながら、各タスク実行時には、それに関連する問題の解決や多くの事項を確認する必要が生じるが、それらの細かい問題を管理、解決しなければタスクは完了することはない。

TASK STARでは、各タスクをフラットに並べ、それぞれのタスクに対して実行状況などを質問形式で確認することができる。あまり複雑に分類しないことが管理のしやすさにもつながっている。また、このシステムでは、各タスクは閲覧されたり、コメントをつけられた場合には赤や青などの色で大きく分類表示されるなど、視覚的にもわかりやすいように工夫を凝らしている。

このTASK STARの基本となる機能は入力と検索のみである。そして、特に操作マニュアルは必要ないという。

このほかにも、システムを運用する上での使いやすさについても工夫が施されている。管理者や特定の利用者のみに、各操作(入力、修正、変更など)が制限されているシステムの場合、このアクセス権の問題がソフトウェアの使い勝手を悪くしている場合があるだろう。また、そのような場合、ソフトウェアの閲覧モードと入力モードといった複数のモードを切り替える必要がある場合も少なくないであろう。TASK STARでは、一部の画面を除いてすべての利用者が入力や編集を行なうことができるように設定されている。

会社を活性化するアイディア

複雑すぎるシステムでは運用自体も難しいものにしてしまい、逆の効果として仕事の負担になってしまうような場合もあるが、シンプルな機能であるがゆえに仕事の効率を高めることができるという。

管理者にとっての利点としては、仕事の進捗状況を一覧で確認し、仕事の漏れや停滞を防ぎ、組織全体をコントロールすることができる。また、管理者は出張などで作業現場にいなくとも情報を把握することができる。多くのタスク管理はこのような、管理者のみにとっての管理システムの場合が多いのであるかもしれない。

TASK STARは、従業員自身にとっての管理システムでもある。ほとんどのタスクに対してだれでも閲覧や編集が可能である。このことにより、従業員は自らの管理を自分たちで自主的に行うことができる。情報に基づいて、従業員間での作業量の調節を自主的に任せることで、仕事の量のバランスの調節が可能となる。TASK STARは積極的に働ける環境の整備に役立つシステムとも言えよう。

シンプルなシステム構成

Webブラウザを利用した情報共有システムの構築を考えた場合、一般的には複数のソフトウェア(RDBMS、Webサーバソフト、ミドルウェア等)を組み合わせて開発する必要が少なくないのが現状である。4D製品の場合には、4th Dimension自体にWebサーバ機能が統合されているので、最小の製品構成では4D Standard Edition 2004とWeb公開用ライセンス(4D Web Server 2004)のみで、データベースをWebブラウザで利用するシステムを構築することができる。マシン1台にひとつのアプリケーションのみを利用するため、開発も管理もしやすくシンプルである。

4D Portalを利用した効率的な開発

このシステムのベースは、4D社がオープンソースとして提供している「4D Portal」をベースに開発されている。この「4D Portal」を利用することで、効率のよい開発を行なうことができる。4D Portalは包括的なWebアプリケーションでありシングルソリューションとして、Webブラウザベースでの機能を提供する。Portletと呼ばれる多くのコンポーネントにより、各種アプリケーションやコンテンツへのアクセスが可能となり、スケジュール管理、カレンダー、掲示板等の機能を追加することができる。4D Portalは、4D 2004を利用したサンプルソリューションとして無償で提供されている。

データベース機能のあるWebシステムを構築する場合には、多くの場合、開発者はゼロからシステム開発をしなければならない場合が多いことであろう。4D Portalは、完成されたアプリケーションとして提供されているため、特にソースコードに手を加えることなく利用することが可能である。またオープンソースであるため、開発者は必要に応じてソースコードをカスタマイズすることができる。

「私は古くからMacを利用していますが、4th Dimensionは非常にMacと相性のよいソフトウェアです。また、MacベースでWeb開発を考えた場合にとても親和性がよいと思います。特に、4D Portalを応用することで、完成されているWebシステムのエンジンに、ユーザのニーズに応じたプログラムの追加修正とインタフェースをデザインをするだけです」(和歌山コンピュータランド江川氏)

なお、4D Portalは完成したアプリケーションであるため、複雑にプログラミングされたソースコードも当然含まれる。4Dを利用したWebシステムにはじめてチャレンジする場合には、4D Portalを使用してカスタマイズしたシステムを構築することは、すこし難易度が高い場合があるので注意が必要である。4Dを利用したWebシステムを開発する場合には、「Webチュートリアル」やいくつかの例題も用意されているのでそれらを参考にしてほしい。


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