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メディカル・インフォメーション・テクノロジー社

外科医としての自己能力を評価する方法を模索するために、デビッド・トマス医師はさまざまな品質保証を行うためのソフトウェアパッケージの検証を行った。しかし彼は選択したものに失望したため、プログラマーであるポール・ウィットビー氏をメディカル・インフォメーション・テクノロジー社(Medical Information Technology, Inc。以下MITと略)の設立に参加させた。この会社は4th Dimension を利用することで、柔軟性のあるデータベースアプリケーションを構築し、現在でもイギリスの5つの病院で運用され、医師の品質保証業務に役立っている。

パフォーマンスの客観的評価

このデータベースの最も重要な機能は、客観的に医師のパフォーマンスと処置の成功を評価することである。「品質保証の全体的な要点は、結果の見直し、修正、それからその修正も見直すことです。修正がパフォーマンスに影響するならば、見直し、修正、見直しは継続的に循環します」(トマス氏)。

このデータベースを設計する以前には、トーマス氏には彼のパフォーマンスを評価するための客観的な方法はなかった。彼の評価を他の外科医に対して比較すること、またはある手順の評価を比較することはほとんど不可能であった。「パフォーマンスを比較するデータベースを利用しない限り、品質保証をおこなうことはできません」(トマス氏)。

病院内では、手術の正確な記録は手術室内にある大きなとじこみ帳に記録されるのみであった。手術結果を見直すためには、外科医は特定の手術や患者をとじこみ帳の数百ページから検索しなければならなかった。手術報告には一定の方法がなかったため、手術前の患者の健康や患者の滞在期間といった複雑で非常に重要な情報がしばしば記録されていなかった。時折、不正確な患者数や情報が入力され、検索が困難となっていた。

4th Dimensionによるデータ活用

4th Dimensionのデータベースで品質保証を行うために、外科医と秘書は、患者の人口統計、複雑な要因、死亡率、行われた手術の種類、病院での滞在期間を含む情報をコンピュータに入力した。

このデータベースは、国際的な医学標準にしたがって自動的に医師の診断、患者の疾病をコード化する。「私たちが、世界や国内の他の地域と比較を行う時には、疾病の国際分類が必要でした。結果を他人と比較するためには正確なコードを利用すべきです」(トマス氏)。

4th Dimensionによる包括的なコード化システムによってユーザは、問題に関する正確な詳細を特定することと、手術前の患者の状態を分類化することが可能となった。いくつかの疾病は複数のコードを持ち、そのコードはすべて異なるが、適切な条件に当てはまる。たとえば、虫垂炎にはおよそ10種類のコードが利用されるが、虫垂が炎症を起こしている場合もあるし穴が開いている場合もあり、この両方は異なるコード化が行われる。ユーザが虫垂炎を選択した後は、データベースは考えられる10種類をリスト表示し、ユーザが選択したものを結果的にコード化する。この医学コードライブラリは28MB以上のサイズである。

現在では、MITのデータベースはシングルユーザ用であるが、医師が病院内の患者データの共有を可能にするために4D Serverによるマルチユーザアプリケーションの開発が行われている。実際の例としてアイルランドのベルファスト病院では、院内のすべての部署が同じデータを利用することができるように、4th Dimensionから情報が基幹システムに送られる。

ベルファスト病院は、各医師や病院のニーズを満たすデータベース構築のひとつの事例である。メニューバーは内科医によって特定化されたメニューアイテムを利用できるようにカスタマイズされ、4D Writeを利用した差し込み印刷機能によって画像や病院ロゴを含んだ文書印刷が可能である。「私たちはカスタマイズ可能なプログラムをつくることに努力しましたが、それは誰もが基本的なプログラムで使いはじめたものを各自が独自利用のためのカスタマイズを可能にするためです」(トマス氏)。

医師は、4D Writeによって個人名を入力できる差し込み印刷機能つきレターや要約レポートを作成することが可能である。多くの医師は共通した手術を議論するために事前につくられたテンプレートを使用する。また医師は4D Calcによって数種類のデータの分析も行うことができる。

様々なアクセスレベルによるパスワードで保護されたデータベースは、新しいユーザにとっては学習が容易である。新しいユーザの学習に必要な時間はおよそ2時間である。「学習はとても簡単です」(トマス氏)。

パフォーマンスの改善

パフォーマンスを評価するために、医師はしばしばデータベース内の情報からレポートを印刷し、その結果によってスタッフを教育する。レポートから分析された情報は、定型のひな形やドクターによってカスタマイズされるひな形になる。

初期段階では、トマス氏のスタッフは毎週手術と患者について議論し、そのことによりデータの確認を行った。スタッフドクターは、どの手術がもっとも効果的であるか評価を行うために患者の回復率を比較する。また患者管理が改善されているかどうかを判断するために個々の患者について議論が行われる。

過去の手術を見直すことによって、医師と他のスタッフは患者の処置の方向性を変更している。「私たちは、データの分析により、行うべき最良の方法を見つけ、改善することを実際に証明しました」(トマス氏)。

このデータベースは5つの病院で利用されているが、過去の手術から学ぶことで、結果として患者に対してよりよい処置を提供する。「私たちはそれを学習経験として利用し、死亡率が減少しました」(トマス氏)。


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